CDMに参加の警察官320人がカレンニー州警察隊を発足
タイと国境を接するミャンマー東部のカヤー州で市民不服従運動(CDM)に参加している警察官320人などによりカレンニー州警察隊(Karenni State Police=KsP)が発足した。Radio Free Asiaが8月26日に伝えた。 カレンニー州顧問評議会(KsCC)の発表によると、カレンニー州警察隊はミャンマー全国からCDMに参加している警察官や交通警察官などが集結し設立されたもの。州民の安全を守り、法による支配を確立することが任務となっている。軍評議会が警察官や交通警察官を呼び戻そうと試みたが、成功しなかったという。 KsCCは2020年総選挙で当選した議員、政党代表者、武装勢力グループ、民間団体、知識人で構成され4月9日に発足した。
ザガイン管区で若者が拷問され数時間後に遺体で戻る
ザガイン管区モンユワ市内で若者が国軍兵士により逮捕・連行され、軍施設で拷問された後、遺体となって家族の元に戻されたことがわかった。Radio Free Asiaが8月26日に伝えた。 調べによると、モンユワ市内に住むテッ・ナイン・ソーさん(27歳)は、8月24日の夜に国軍兵士により連行され、地元の人民防衛隊に関する情報を提供するよう激しい拷問を受けた。拷問により死亡したため、翌日の午前2時に死亡したことが家族に伝えられたという。 テッ・ナイン・ソーさんの母親は「頬にタバコの火を押し付けられた跡、背中に鞭で打たれたアザが見られ、耳からは出血していた。なぜ息子が逮捕され、殺害されたのかわからない」と話している。Radio Free Asiaの集計によると、2月1日以降に軍施設内で拷問を受け死亡したミャンマー国民は、42人となった。
今年度の貿易額が前年より67億米ドル減少
今年度(2020年度)の貿易額が前年度より67億米ドル(およそ7,370億円)減少していることがわかった。軍評議会・経済・貿易省が発表したものをDVB Burmese Newsが8月26日に伝えた。 発表によると、2020年10月1日から2021年8月13日までの貿易額は324億米ドル(3兆5,640億円)で、前年の同期間と比較して67億米ドル(内訳は、輸出額が27億米ドル、輸入額が40億米ドル)減少した。 ミャンマー人の専門家によると、貿易額が減少している原因として新型コロナウイルス感染拡大による経済停滞に加え、国軍のクーデターによる政情不安、欧米等の経済制裁、金融不安、外国貨物船の寄港数減少などがあげられている。
コロナ陽性者が若干増加、死亡者数はASEANで4番目
ミャンマー国内で新型コロナウイルスの新規陽性者が少し増加したことがわかった。暫定政府・保健省が8月26日に発表したもので、国営新聞Myanma Alinnが27日に伝えた。 発表によると、8月25日午後8時から8月26日午後8時までに1万2,249人の検体を検査したところ、2,635人に陽性反応が確認された(陽性率は22%)。前日の新規陽性者は2,502人だったため、133人増加したことになる。新たな死者数は113人で、死者数の累計は1万4,850人となった。 8月26日現在のミャンマーにおける陽性者総数は38万3,514人となっている。ASEAN10か国の中でミャンマーの新型コロナウイルスによる死亡者数は、インドネシア(13万182人)、フィリピン(3万2,728人)、マレーシア(1万5,211人)に次いで4番目に多い。
今年度の農産物輸出、28%増の42.2億米ドル
ミャンマー商業省は、2020年10月~21年7月期の農産物の輸出額が前年同期比約28%増の42億2,000万米ドル(約4,640億円)になったと明らかにした。国営英字紙Global New Light of Myanmarが報じたもので、新型コロナウイルス感染の拡大で、最大の輸出先である中国はすべての国境ゲートを閉鎖しているが、好調を維持した。 コロナ禍により工業製品や水産物、鉱物など他の輸出品は減少傾向にあるが、農産物は全輸出の35%を占めた。主な輸出先は中国やシンガポール、マレーシア、フィリピン、バングラデシュ、インド、インドネシア、スリランカで、特にコメや砕け米、豆類、青果物、乾燥茶葉、砂糖などの需要が高いという。 同省は、栽培費用の上昇、優良な種子の調達、不安定な気候条件といった様々な課題に直面する農家を支援している。(時事通信社提供)
渡邉秀央氏が会長を務める日本ミャンマー協会に再び抗議デモ
在日ミャンマー人らが8月25日、東京・千代田区の日本ミャンマー協会に対して2回目の抗議デモを行った。DVB Burmese Newsが同日伝えたもの。 抗議デモの主催者によると、デモ参加者は在日ミャンマー人、日本人を含め約200人で、軍評議会トップのミン・アウン・フライン国軍最高司令官と親密な関係にある渡邉秀央会長と日本・ミャンマー協会の行動を非難するシュプレヒコールを上げた。 抗議デモに参加した在日ミャンマー人は「不当な方法で政権を奪い取った軍評議会が市民を虐殺している最中に、日本ミャンマー協会は裏から軍評議会を支えている。彼らは軍評議会が発表しているフェイクニュースを日本に垂れ流している」と批判した。 渡邉秀央会長はクーデターが起きた日の1週間前および、クーデター後の5月14日にミャンマーを訪問しミン・アウン・フライン国軍最高司令官と会談を行っている。9月にもミャンマーを訪問する予定があるという。