シャン州の武装組織が和平協議の枠組みから離脱を検討か

 ミャンマー政府が進めている国内の少数民族武装勢力との和平協議に暗雲が立ち込めている。シャン州の少数民族武装勢力であるシャン州復興評議会(RCSS)は国軍との間で見解の相違が生じているとして、和平協議の枠組みからの離脱を検討していることがわかった。The Voice紙が11月14日に伝えたもの。  RCSS側の発表によると、全土停戦協定(NCA)に含まれる停戦監視に関する記述の定義、特に停戦区域の設定に関して見解の相違が発生しているという。これに関して同武装勢力の幹部による緊急集会が行われ、国軍と直接話し合い両者間の溝が埋まらなければ全土停戦協定の枠組みから離脱することを決定した。RCSSの報道官は、合同監視委員会(JMC)が問題を解決できないばかりか、国軍がRCSSを一方的に悪者に仕立て上げていると非難した。  少数民族武装勢力で最大のカレン民族同盟(KNU)も11月10日に行われた幹部による緊急集会において、今後公式の和平協議には参加せず、非公式の場を通じて協議を行うことを決定し政府側に通達した。和平協議の枠組みに全土停戦協定に触れられていない分離独立の禁止や、唯一の連邦国軍の再編が議題に上がっていることが原因とみられる。