【動画】連日途切れないATMの行列

 ある朝6時のMyanmar Plaza前。座っている者もいれば、食事をしている者も。名前が貼り付けられたプラスチック椅子が置かれた様子も確認出来る。行列の先には、ATMがある。

 クーデター以降、2月中旬から3月初旬までは銀行窓口が閉まっててもATMでは簡単に現金が引き出せた。しかし、3月1日に中央銀行が出金について50万Ks(およそ33,000円)に制限された。4月2日にモバイル通信が遮断されたことでネットバンキングやモバイル決済が使用できなくなり、あらゆる支払いに関して現金が必要になった。

 Radio Free Asiaのインタビューに対し、市民は「今日は夜中の2時に家を出たが、すでに80人ぐらい居た。外出禁止の時間帯なので、移動中の警察によるチェックが怖いが、現金を引き出すため仕方がなく来た」と述べた。

 しかし、これは賭けとも言える行動で、空になったATMに必ず現金が補充されるとは限らない。ある市民は「9時~10時に銀行員がATM機械にお金を入れた時は、宝くじにあたったより嬉しかった。しかし、正午まで待ってもATMに現金が補充されなかった日は絶望した」と語った。

 現金引き出しのブローカーも増えているという。ネットバンキングで送金し、そのブローカーが引き出した現金を受け取る方法で、手数料は7%から12%といわれる。