銀行の業務停止による日系企業の給与問題(2)製造業

CDMで銀行業務が停止している現在のミャンマー。どうやって日系企業は給与を支払うことができたのか?日系2社の現状をお伝えする。
<MJビジネス 2021年5月号掲載のコンテンツから構成しております>

(2)製造業
 2月の業務はストップしたものの、4月はコロナ以前の半分にまで回復し、現状は見通しを立てられるところまで戻ってきている。給料の支払いについては、全社員が銀行振り込みのため、現状問題なく行えている。ただし、問題となったのが、キャッシュが手元にないこと。クーデター以降、同社では通勤手当てをその日に支払うようになり、自ずと多額の現金が必要となった。また、一部のサプライヤーから現金払いの要望が出てきたため、同社では銀行と直接交渉することで出金が可能となり、ある程度の現金を確保することができた。

 一時は現金が足りず、港から資材を出すのに約2か月通関手続きが進まなかったが、現在では若干の遅延はありながらも業務を進められている。