2020年のミャンマー経済成長率は1.5%に、アセアン内では2位
世界銀行は6月8日、半年ごとに発表している「世界経済見通し」を公表した。これによると、ミャンマーの2020年の経済成長率は1.5%に下方修正されたものの、アセアン10か国中2位をキープしていることがわかった。7Day Dailyが伝えた。 当初、世界銀行はミャンマーの経済成長率を6.4%と予測していたが、新型コロナウイルスの世界的拡大に起因する経済の落ち込みにより2~3%になると3月30日に下方修正、今回はさらに1.5%と下方修正した。ミャンマーは1.5%に下方修正されたものの、アセアン域内ではベトナムの2.8%に次いで2番目に高かった。その他の見通しとしては、日本:-6.1%、米国:-6.1%、ユーロ圏:-9.1%と予測している。 世界銀行の発表によると、世界的な新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、各国の2020年経済成長率は軒並み大きく落ち込むと予想、世界全体では前回発表から一気に7.7ポイント下方修正され、マイナス5.2%まで落ち込むとしている。
キリンHD、ミャンマー国軍系企業との合弁関係を見直し
キリンホールディングスは6月5日、ミャンマー国軍系企業との合弁関係を見直すため、外部機関に調査を委託したと発表した。7Day Dailyが伝えた。 キリンはミャンマー国内において国軍系のミャンマー・エコノミック・ホールディングス(MEHL)傘下のミャンマー・ブルワリーおよびマンダレー・ブルワリーに出資し、ビールの生産を行っているが、MEHLが少数民族ロヒンギャの迫害に関与している国軍の資金源になっているとの指摘が国連から報告されたため、合弁のあり方を見直すことを決定した。 見直しにあたり、MEHL内部の財務状態やガバナンス体制を調査する事業をデロイト・トーマツに委託した。キリンによると、ミャンマーからの撤退という選択肢はなく、現在51%を所有している持ち株比率の変更などを検討しているという。キリンによると、デロイト・トーマツの調査やMEHLとの関係の検証は、新型コロナウイルスの世界的拡大により終了時期が見通せないため、進展のあった段階で公表する方針だという。
豪州のパン・オースト、金・銅の採掘権を追加取得
オーストラリアの資源開発大手パン・オースト(PanAust)は、ザガイン管区の鉱区(18.5万エーカー)で新たな金・銅の採掘権を取得したと発表した。7Day Dailyが伝えた。 同社は、ミャンマー国内では合弁会社Wuntho Resources Companyとして活動している。出資比率は、パン・オーストが90%、ミャンマー地場のMyanmar Energy Resources Groupが10%。同社は、ラオスのPhu Kam銅金鉱山とBan Houayxai金鉱山、パプアニューギニアのFrieda River銅金プロジェクトの80 %の権益を所有している。 パン・オーストは、テイン・セイン政権時代にザガイン管区内の37万エーカーで金・銅の採掘権および営業ライセンスを取得している。
エーヤワディ管区のリゾートホテル、6月16日の営業再開は見送り
エーヤワディ管区のグエサウン、チャウンダー海岸に位置するリゾートホテルの営業再開時期に関し、6月16日からの再開は困難となったことがわかった。7Day Dailyが伝えた。 エーヤワディ管区政府は、グエサウン、チャウンダー海岸などのリゾートホテルの営業を6月15日まで禁止していたため、6月16日以降に営業が再開されるとの見方があったが、ホテル・観光局(パテイン)はこれを否定した。 同局のゾー・リン・トゥン副局長は「保健・スポーツ省など関係省庁の担当者による合同検査委員会を設立し、立会検査を実施して営業再開の許可を出す方法で検討している。現在まで管区政府から解禁に関する通達は出ていない」とコメントした。 現在、グエサウン海岸の15軒のホテルが営業再開を希望しているが。ラカイン州のガパリ海岸のホテルは雨季のため休業している。
コロナの影響で20万人が失業、復職は10%のみ
新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、ミャンマー国内で20万人が失業したことがわかった。ミャンマー労働組合総連合のピョー・サンダー・ソー副事務総長が発表したもの。7Day Dailyが伝えた。 同副事務総長は「コロナの影響で20万人以上が失業した。そのうち復職できたのは10%程度で、男性より女性のほうが復職できる機会が多い。ILO(国際労働機関)の協力も得て、多くの労働者が復職できるよう努力している」とコメントした。 新型コロナウイルスの感染がミャンマー国内で始まってから2か月以上が経過しているが、労働者の大量失業に対する政府の政策は未だ発表されていない。失業しているゼーリャー・ミン氏は「労働者を募集しているという縫製工場に行ったが、同じ立場の人たちが大勢押しかけていたのであきらめて帰った」とコメントした
スイカ、メロンの生産者、6千万米ドル超の損失が発生
新型コロナウイルスの影響により中国向けの輸出がほぼ停止状態となっており、今年のスイカ・メロン生産者の損失が6千万米ドルを超えることがわかった。7Day Dailyが伝えた。 ミャンマー・スイカ・メロン生産・販売業協会の発表によると、ミャンマーのスイカ・メロン業界は中国市場に主に依存しており、毎年1億米ドル分を中国へ輸出している。今年は新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、輸出がほとんどできない状態となっており、今年は6千万米ドルの損失が発生する見込みだと試算している。 同協会のナイン・ウイン会長は「スイカの生産コストは1エーカーあたり150~200万Ks、メロンは500~600万Ksで、農民4万人の生活がかかっている。今年の損害は非常に大きい」とコメントした。