新型コロナウイルスの感染拡大による影響でミャンマー国内の経済も打撃を受けているが、輸出額は前年より増えていることが明らかになった。経済・貿易省のキン・マウン・ルイン報道官が発表したものを7Day Dailyが伝えたもの。 発表によると、2019年10月1日から2020年5月末までの輸出額は121億米ドルで前年の同時期より5億米ドル増加したという。輸入額は133米ドルで貿易赤字額は12億米ドルとなっている。 キン・マウン・ルイン報道官は「輸出が好調の原因はタイ向けのトウモロコシの輸出が激増したこと、米の輸出高が40万トン増えていることなどによる。一方、縫製製品の輸出については、やや減少している」とコメントした。
ミャンマー・中国国境のムセとマンダレーを結ぶ高速鉄道計画が、しばらく凍結されることがわかった。ミャンマー鉄道のバ・ミィン総局長が発表したものを7Day Dailyが伝えた。 バ・ミィン総局長は「中国側は、マンダレーまでではなく、ラカイン州のチャウピューやヤンゴンまで鉄道を延伸させる計画がある。そうなると国土のほとんどを中国が取り囲む形になり、高速鉄道が政治的にわが国に困難をもたらす可能性がある。そのため、すぐに実行するわけにはいかない」とコメントした。 現在、ムセ～マンダレー高速鉄道計画の実行可能性調査を行っている段階で、レポートが提出された場合は、第三者機関とともに国益に適っているかどうかを検討し、判断するという。 中国はミャンマー政府に対し、年利7％の借款により建設するよう提案している。当初、中国側の費用負担で鉄道を建設するとしていたが、方針が転換されたという。
中国人民元がチャットに対して下落しているため、ミャンマー・中国国境貿易に依存する輸出関係者が困窮していることがわかった。7Day Dailyが伝えた。 中国人民元は、5月に入ってから1人民元＝169Ksから192Ksと約12％下落。オフショア人民元は1ドル＝7.1965人民元と過去最安値に迫った。これにより、農産物の輸出に依存しているミャンマー側の輸出業者は大打撃を受けているという。 ミャンマー・中国国境貿易ではミャンマー側から中国への輸出額が輸入額を上回っており、今年度の中国向け輸出額は25億米ドル、輸入額は11億米ドルとなっている。中国国境のムセ米取引市場のミン・ティン副議長は「輸出後の決済のときにチャットの価値が上がっていると、輸出業者は大きな損害を受ける」とコメントした。
トウモロコシの輸出が好調で、今年度のおよそ8か月間（2019年10月1日から2020年6月6日）の累計が200万トンに達していることがわかった。経済・貿易省の報道官が発表したものを7Day Dailyが伝えた。 トウモロコシの輸出高は、毎年150万トンに留まっていたが、今年度はタイへの輸出が大幅に伸び、8か月半で200万トンを記録した。経済・貿易省によると、200万トンのうち120万トンが国境貿易を通したタイ向け輸出で、30万トンが海上ルートによる中国への輸出、50万トンがその他の国々へ輸出されているという。 ミャンマーではシャン州、バゴー管区などを中心にトウモロコシの栽培が行われており、今後ミャンマーの中心的な輸出品になることが期待されている。
ミャンマー商業省によると、2019年度（10月1日から5月15日まで）のミャンマーの輸出112.3億米ドルに達したことが明らかになった。Global New Light of Myanmarが伝えた。 同省によると、主な分野別の輸出額は、製造業が58億米ドル、農産物が26億米ドル、鉱物関連が12億米ドル、水産業が6億米ドルなどとなっており、前年同時期と比較して7億3,090万米ドル増となった。CMP方式（委託加工方式）による衣料品の輸出が増加する一方、天然ガスや翡翠などの天然資源関連は減少した。 一方、ミャンマーの輸出部門の30％を占めているCMP衣料部門は、新型コロナウイルスの影響によりヨーロッパ諸国からの注文がキャンセルされているほか、西側諸国による貿易も停止されており、今後の苦戦が予想されている。
ミャンマーの重要輸出品として指定されている生体の牛と水牛の移動制限が緩和されたことがわかった。農業・畜産・水産・灌漑省が発表したもの。7Day Dailyが伝えた。 これによると、農民一人が農耕用の牛や水牛を村から村へ移動させる場合、地区管理委員会と郡畜産検疫局から証明書を取得し2頭を限度に移動が許可されるという。また、食肉用の牛または乳牛を郡から郡または他の県や管区・州へ移動させる場合は、郡畜産検疫局から健康証明書および用途証明書を取得することにより、移動が許可される。 ミャンマー畜産業協会のチョー・ティン副会長は「以前は大変煩雑な手続きが必要だったが、今回の緩和により農民や商人にとって牛や水牛の移動がある程度簡単になった」とコメントした。
ミャンマー政府が計画している総発電量1,000MWの巨大太陽光発電プロジェクトに対し、欧州、米国、韓国、インドの企業が関心を持っていることがわかった。7Day Dailyが伝えた。 電力・エネルギー省によると、発電能力が30～50MWの太陽光発電所を2025年度までに30か所建設する計画がある。内訳は、マグェー管区：6か所、マンダレー管区：5か所、バゴー管区：7か所、ザガイン管区：4か所、ヤンゴン管区：1か所、ネピドー連邦領：3か所、エーヤワディ管区：4か所。落札者は、商業ベースの発電が実現した日から20年間、政府が買電を保証するBOT方式の事業権を取得する。 このプロジェクトの入札は5月18日に開始され、締め切りが6月18日となっているが、新型コロナウイルスが世界的に感染拡大している中、1か月の準備期間では短すぎるとして、欧州商工会議所などが入札期限を延長するようミャンマー政府に要請している。 電気エンジニアのエー・チョー氏は「コロナが流行っているこの時期に1か月の準備期間しか与えないのは、海外企業を排除し、中国企業をバックにしている国内企業に事業権を与えようとしているのではないか」とコメントした。
ミャンマー全国の陸運局が業務を再開したことがわかった。陸上運輸管理局の発表を7Day Dailyが伝えたもので、各管区・州の陸運局すべてが6月8日から車両ライセンスの登録・更新、免許証の交付・更新、車検などの業務を一斉に再開したという。新型コロナウイルスの感染拡大を受け3月30日から休業していたため、2か月ぶりの再開となる。 2020年3月から5月にライセンスが切れる車両は、8月末までに更新しなければならない。車やバイクの免許更新に関しては、3月、4月に免許が切れた場合は7月末までに、5月に切れた場合は8月末までに、6月に切れる場合は9月末までに更新しなければならない。なお、手続きのために陸運局に出向く場合は、同局のWEBサイト（www.rtad.gov.mm）で事前予約をする必要がある。 ミャンマー車製造・販売業協会（MAMDA）のチョー・ゾワー・トゥー・ミン副事務局長は「長期にわたる休業のため、業務が元の状態に戻るにはかなりの時間を要するだろう」とコメントした。
経済・貿易省は、サービスや貿易業の発展のために外部からコンサルタントを募集すると発表した。7Day Dailyが伝えたもの。 同省のアウン・トゥー副大臣によると、ミャンマー政府はスイスの政府系機関から財源を確保済みでサービスや貿易業の発展のために外部のコンサルタント企業と請負契約を締結する。選定されたコンサルタント企業はサービスや貿易業に関するポータルサイトを開設し、サービスや貿易業に関する法律、省令、規則などを収集しサイトに掲載する。同事業に関心がある企業は、6月21日までに経済・貿易省、貿易管理局に申請する。 条件としてミャンマー国内に登録されている企業であること、差別や児童労働防止に関する倫理を遵守していること、汚職や資金洗浄など不正をしていないこと、納税義務を果たしていることなどが定められている。