インドが進めるカラダン川開発プロジェクトが遅延

 インド政府が進めているカラダン川複合輸送計画が、国軍と少数民族武装勢力のアラカン軍(AA)との戦闘がラカイン州とチン州で激化しているために遅延していることがわかった。7Day Daily紙が伝えた。

 チン州政府のサライン・リャンルェー首相は「ミャンマー国軍が十分に治安を確保しているため、計画が中止されることはない。しかし、安全確保のため工事関係者全員をパラワ市内の安全な場所に保護している」とコメントした。インド側の報道では、ミャンマー・インド国境にインド軍の兵力を12,000人配置しているという。

 カラダン川複合輸送計画は、インドのコルカタ港から内陸のミゾラム州を結ぶ物資の輸送ルートを開発するもの。途中ラカイン州シットゥエ港からカラダン川を遡上しパレッワ突堤で貨物を陸揚げ、陸路でインドのミゾラム州へ輸送する。同プロジェクトではシットゥエ深海港の建設、カラダン川の浚渫工事、109kmの道路とパラッワ突堤の建設、6隻の大型貨物船の建造などが含まれている。