「裁判装った拉致」スー・チー氏の親族が国連に申し立て

 昨年2月のクーデターでミャンマー国軍に拘束され、公判中のアウン・サン・スー・チー氏の親族は5月25日、国連の「恣意的拘禁に関する作業部会」に対し調査を申し立てた。親族の弁護士が明らかにした。

 申立書は、「彼女の逮捕は違法であり、拘束はいかなる法的根拠も欠き、裁判は法的手続きを規定した基本原則に反している」と主張。

 「これは裁判を装った拉致であり、彼女はあらゆる正義に反して監禁され、受け入れ難い心理的拷問に耐えている」と訴えている。 

 スー・チー氏は、これまでに国家機密法違反など様々な罪状で訴追されており、合計で150年を超える禁錮刑を科される可能性がある。現在、首都ネピドーで拘束されているが、拘束場所は明らかにされておらず、外部との接触も弁護士との短時間の面会に限られている。(時事通信社提供)