ミャンマーの石油製品輸入、需給逼迫で価格上昇

 ミャンマー税関によると、2020年10月から21年5月までの石油製品の輸入額は17億7,000万米ドル(およそ1,950億円)だったことが明らかになった。国営英字紙Global New Light of Myanmarが報じた。  新型コロナウイルス感染症の流行を背景に、輸入業者は世界的な貨物船のコンテナ不足や国内銀行の業務制限に直面。海上輸送による輸入量が減少している。一方、国境を経由する貿易決済方法として、「フンディ」などの非公式な送金サービスが利用されているという。  ガソリンなどの燃料価格はチャット安に加え、需給逼迫の懸念で上昇が続いている。クーデターが発生した2月初旬のガソリンと軽油の店頭価格は、1リットル当たり620~750Ks(およそ42~50円)に固定されていたが、今月18日に1,050~1,125Ks(およそ70~75円)まで上昇した。  石油製品は主にシンガポール経由で調達しており、為替レートや原油の国際相場の動きに左右されやすい。これに対し、電力・エネルギー省は安定的な供給を確保するため、6月に石油備蓄基地にあるタンクの容量を35%以上に維持するよう石油輸入販売業者協会に対し要請した。(時事通信社提供)